──まずは、準優勝に終わった先日のAFCフットサル選手権を振り返ってもらいましょう。
藤井:一番は「悔しい」という気持ち。自分としては日本でこういう大きな大会を、ホームでできるのは最初で最後だという思いだったから。でも、本当に選手としては幸せな経験ができたと思う。日本のサポーターと一緒に戦えてすごく良かった。自分にとって一生忘れられない宝物だと思う。そういう思いを大切にして、何かまた伝えていけたらな、と。

──藤井選手は大会前に「優勝」とともに、「フットサルの魅力を伝えること」を目標にしていました。藤井選手が伝えたかったフットサルの魅力というのは?
藤井:まずフットサルというスポーツの楽しさ。技術的なところではゴール前の攻防の多さ、スピーディーな試合展開、あっと驚くテクニックだったり。それから、チームのまとまり。フットサル選手にも競技として真剣に取り組んでいる人がいて、日本代表もあるんだということを知ってもらいたかった。

──フットサルのどういうところが面白くて、ここまで続けてきたんでしょう?
藤井:フットサルの“変化”というのが自分にとっては一番の魅力かもしれない。自分がやることによってどんどん変わっていく、っていう。本当に環境が変わったから。だって、最初は全く観客がいなかったんだから! 初めてフットサルをやったときなんて、体育館で大会に出ている選手が着替えているぐらいで(笑)。選手も着替えているだけで見てないし(笑)。

──日本フットサルにとって“初めて”になることを、藤井選手はほとんど体験してきていると思います。
藤井:確かにそうだと思う。初めて有料試合になった、初めてホームで日本代表戦をやった、初めて世界選手権に出場した、初めてアジアで優勝した……。そういういろいろなことを味わえたのは選手としてもそうだし、人間としても本当に幸せだと思う。

──世界の中での日本というのは、どのぐらいの位置にいるのでしょうか?
藤井:もちろんスペイン、ブラジル、イタリア、ポルトガルなどとは、まだまだ差はあると思う。だけど、正直“うまさ”だけなら日本人のほうがうまいんじゃないか、というところもある。練習を見てると「下手だな〜」って思うんだけど、試合になったらガラッと変わる。そこが日本との大きな違いだと思う。





藤井 健太(ふじい けんた)
1976年8月3日生まれ 奈良県出身 165cm、60kg
ポジションはFP。奈良育英高校では同期の楢崎正剛らとともに高校選手権ベスト4に貢献。
ルネス学園に進学し、20歳でフットサルと出会う。第1回全日本選手権で優勝し、日本代表にも選ばれる。
卒業後は、ASPA FC、MAG'S FUTSAL CLUB(現シュライカー大阪)、2005年からはPREDATOR URAYASU FUTSAL CLUB(現バルドラール浦安フットボールサラ)でタイトルを次々と獲得。代表にも定着しキャプテンを務めた。日本を代表するフットサルプレイヤーとして活躍。
──9月から日本リーグ、Fリーグが開幕しますが、世界との差を埋めるきっかけになるのでしょうか。
藤井:はじめの1歩になればいいかなと思います。Fリーグになったから、いきなりレベルアップするというわけではないけど、いいきっかけにはなると思います。

──藤井選手がフットサルを始めたころ、こうしてFリーグが始まることは想像できましたか?
藤井:「そうならないといけない」とは思っていたけど、自分が現役の間にできるとは想像していませんでした。でも、自分が理想としているのはもっと上。サッカーで言えばまだJFLぐらいのところだと思う。プロリーグができたり、もっと上にいけるように、今は選手だけど、引退後も何しかしらの力になっていきたい。

──藤井選手の所属する「バルドラール浦安」はどういうチームですか?
藤井:一言でいえばクールなチーム(笑)。「もうちょっとバカになったら?」って、関西人としては思うけど(笑)。パスワークっていう、フットサルの醍醐味の一つであるところを魅せられるチームだとは思います。だからこそ、クールにやるだけじゃなくて、もっとバカになってやることも必要なのかなと。そうすれば楽しさも観客に伝わるだろうし。

──ホームアリーナは東京ディズニーランドのすぐ近くにあるそうですが。浦安のゲームにいけば、こんなことがある、というのは?
藤井:僕がミッキーマウスになる(笑)。どうかな? あってもいいと思うんだけどなあ〜。ハーフタイムショーとかでもいいし。僕らのゲームが「アトラクション」の一つになるぐらいにしたい。それから、いろいろなことを来る人に感じてもらえるようにしたい。僕らのプレーを見たら元気になれるとか。そういう部分も伝えられる選手、チームになりたい。

──ズバリ、初年度の目標は?
藤井:もちろんそれは優勝。自分たちのプレーを出せたらできると思う。今までいた選手と新しく入った選手が噛み合えば、一番面白いフットサルができると思う。

──それでは、最後にフットワンのユーザーにメッセージをお願いします。
藤井:僕の知り合いにもフットワンリーグはやってる人がいるよ。そういうフットサルをプレーしている人たちには、自分たちでフットサルを楽しんでもらうのと同時に、僕たちのことも応援してもらえたら嬉しいです。「フットサル」という共通理解があるから、いろいろなことを感じて、盛り上げられるだろうから。本当に“フットサルファミリー”っていう感じで。これからも一緒にフットサルを盛り上げていきましょう! 僕も日本代表やFリーグで頑張りますので!

──ありがとうございました。
インタビュアー:北 健一郎(スポーツライター北健一郎のブログフォトグラファー:梁川 剛(GO! YANAGAWA WEBサイト
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